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錆び止めで使う道具。

今回はなるべく簡単で日本の環境に合う錆び止めを紹介していこうとおもいます。

 

錆び止めの基本は膜です。

いかに頑丈な膜を鉄地にコーティングできるかが錆びるか錆びないかを決めます。



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簡単な錆び止めの図。





私の経験上、
効果があって誰でもできそうなやり方は2つです。


・スプレーでの錆び止め。
・蜜蝋での錆び止め。 

この2つ方法は簡単です。特にスプレーの方法は外国の甲冑とかよく見ます。割と内緒でやってるみたいです。


では早速やってみましょう。

 


スプレーでの錆び止めのやり方。


まず用意するもの。

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これだけしかいらないっす。


・クリアースプレー。
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ぶっちゃけクリアーなら何でもいいです。好きに選びましょう。ただしつや消しのクリヤーはやめましょう。綺麗に仕上がりません。

・アルコール。
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これも鉄板についている油分や汚れが取れれば何でもいいです。簡単に手に入るのは消毒用アルコールかな?

・ただの布(ウェス)
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布!説明不要!いらない服とか使いましょう。もちろん買っても可。
 

・鉄板。
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錆び止めするもの。甲冑とか。盾とか。




やり方。

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まとめるとこんな感じ。たったの三工程しかないっす。皆さんもうわかると思いますがただクリアーを吹くだけです。塗装です。簡単ですね。

実際にやってみましょう。

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アルコールで汚れを取る。これをやらないと塗装した部分が剥がれやすくなり、塗膜が弱くなるので絶対にやりましょう。



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あぁ〜これは駄目ですね(白目)。いっぱいつけすぎちゃってダマになってますね。まぁわざとなんですが。

こんな時は布でクリアーが乾く前に布で伸ばします。2017-08-27-17-43-28
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きれいに拭いたら完成。


鏡面の場合ダマになってしまうのは良くないのですが、凹凸が激しかったり傷があった場合はたっぷりつけて拭き取った方が凹み部分に膜ができるので良かったりします。


この方法は意外と効き目がよくて私個人びっくりです。簡単でおすすめ。最近だと黒鉄のミトンガントレットで使いました。


ミトンガントレットの動画。



しかし、なんて言うかこのやり方は現代風すぎて風情に欠けませんか?

もっとこう中世っぽくやりたい!と言う方には実際に古くから日本の金属工芸で使われてきた蜜蝋での錆び止めをお勧めします。









蜜蝋での錆び止め。


まずは用意するもの。

・蜜蝋。
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蜂蜜からできる蝋(ワックス)。粘りがありよく伸びます。

・ホットガン。
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ドライヤーのお化け。100℃以上の熱風を出すのでちょっと危険。間違っても髪の毛に近づけないように。チリチリになります。

・アルコール&ウェス。
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これは前回のスプレー錆び止めで使った理由と一緒です。脱脂に使いましょう。

・コナンでよく出てくる鑑識用綿手袋。
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完全犯罪をするために指紋がつかないようにつかいます(大嘘)。溶かした蜜蝋を伸ばすのに使います。ウェスが代わりになりますし、あったらいいな程度なので用意したくない人はなくてもいいです。


 やり方。
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さっきより二工程増えてますね。ちょっとめんどいかもしれませんが雰囲気のため頑張りましょう。
火傷をする作業もあるので気をつけましょう。

実際にやってみましょう。

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まずは脱脂しましょう。錆び止めの基本です。

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ホットガンで熱します。このときとても熱くなるので気をつけましょう。

スポーツ用などの甲冑の場合、裏側にスポンジを貼っている場合が有りますが熱で溶けてしまうので取りましょう。


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注意!!ホットガンは中に陶器製のパーツが入っていることが多く床に落とすと簡単壊れる可能性があるので気をつけましょう。

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ジュワァ・・・。鉄板の熱で蜜蝋が溶けます。この面積に対してこのくらいの量でいいです。

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ウェスで伸ばします。塗る面が大きかったり複雑な場合は綿手袋をウェスの要領で使うと楽に伸ばせます。
 
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 綺麗に伸ばせたら完成。

このやり方は大抵の金属工芸品には使われている方法です。明治の作品とか多分これが使われているはず。ちなみに私は金属工芸の大学に通っていて、そこで教えていただきました。


・蜜蝋を錆び止めに使った作品。

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このブログを始めた頃の作品です。一年くらい放置してますがあんまり錆びてないですね。

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 この鎧は3年前に作った作品です。放置してたのですがやっぱりちょっとサビが出ていますね。梅雨越えは厳しかった。


サビで一番重要なのはコーティングももちろんなことですが 、環境が一番大事です。どんな強固に錆び止めしようと環境が悪ければ錆びてしまいます。逆に環境が良ければ錆びません。


良い環境を過剰書きで書くと、

・乾燥してて湿度がない。
・無風。
・塩分がない。

砂漠かな?

日本は厳しい環境です。

手入れを怠らないように気をつけましょう。私は無精なんで無理です><。なんでもするからゆるしてぇ〜。


余談ですが、よくオリーブオイルを錆び止めに使う人がいますが、あまり甲冑にはお勧めしません。まず劣化が早く、すぐに膜が破けてしまいます。あと服に油がついてべちょべちょになってしまいます。

口にいれる鉄製品。包丁やフライパン、食器などにはには自然な物で体にも害がないのでとても良い物だと思います。
 
ちなみにCRC556も同様であんまり良くなかったりします。グリースを有機溶剤で薄めた物で膜厚が薄いです。鉱物系の油なので劣化はあんまりしませんが膜が弱いのこちらもすぐ破けます。しかしオリーブオイルよりは断然良いです。

散々扱き下ろしましたが、オリーブオイルとCRC556は毎日使えばちゃんと錆び止めの機能はします。毎日甲冑を愛でたい人はこちらをおすすめします。

それでは良い甲冑ライフを!





ノーブランド